運動の数時間から数日後に出てくる筋肉の損傷による痛みは、”運動誘発性筋損傷(EIMD)”と呼ばれていて、一般に”筋肉痛”と呼ばれています。
今回は、EIMDの回復を早めるアフターケアについてお話しします。
《アクティブリカバリー》
心拍数が100~120回/分程度で維持されるような低強度の運動を激運動後に行なう方法。30年以上前からアフターケアの一環として実施されてきましたが、EIMDのトリートメントとしての有効性としてはあまりいい結果は得られていません。
理論的には軽運動によって筋組織の血流が促進されることで代謝産物が除去され、筋の病変や痛みの軽減を促すため、対象、年齢、性差、方法、環境(温度などを含む)などを変えることで高い効果が得られる可能性はあります。
《マッサージ》
マッサージは、アスリートが日常的に行なうリカバリー戦略の1つとして広く知られています。その目的は多岐にわたりますが、基本的には筋の短軸方向の硬さを低減させることや、血流量の増加によって疲労物質を除去させることが主となります。
2017年にはマッサージがEIMDのトリートメントとして最も有効であることが報告されていて、とりわけ運動から72時間後で最大筋力や主観的筋痛などが顕著に改善することが分かっています。
スポーツ現場においては、機能面および主観的筋痛/疲労感の回復が先行して注目されるため、マッサージはどの物理的アプローチよりも有効な手段となる可能性があります。
《アイスバスとクライオセラピー》
アイスバス(CWI)は、比較的手軽に実施することができ、それに加えて、11~15℃の冷水に11~15分かけて浸かることで高い効果を発揮することが報告されています。
低温環境下における血管の収縮は、間質空間への体液の拡散を抑え、局所的な炎症反応を減少させるだけでなく、痛みの感受性を低減させる可能性が報告されており、これらのメカニズムがCWIの良好な結果を引き起こしたと考えられます。
一方、クライオセラピーは、氷点下190℃付近の寒冷環境下に1~3分ほどさらされる凍結療法で、気軽に行なうことはできません。さらには、EIMDへのリカバリー戦略としての効果は十分ではないことが明らかになっています。
《ストレッチ》
ストレッチは、筋線維を長軸方向に伸張する必要があるため、筋原線維の破綻がみられるEIMDでは、むしろその症状を悪化させる可能性があります。
2012年には、ストレッチはEIMDに対して効果がないことが報告されました。加えて、強度の高いストレッチを行なった24時間後には、むしろEIMDが発症することが報告されています。EIMD中のストレッチは慎重に行なったほうがよいでしょう。
北浦和のスポーツ整体では、根本的な原因を探り機能分解することによって筋肉や骨格の動き方の調整を行ないます。
北浦和のスポーツ整体、カイロのボディブラでは、いつでもクライアントの健康な生活を第一に考え、気になる症状への対処や根本的改善を目指し、効果的な施術を行なっていきます。
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