肘関節内側側副靭帯(MCL)損傷は、スポーツ中などの転倒により肘関節に外側への負荷がかかることによって生じます。脱臼を合併して内外側の両方の靭帯を損傷することもあります。
スポーツ障害での損傷は、投球や投てきによる外反ストレスが度重なることによって生じます。
小児期の障害では、靭帯よりも靭帯や筋が付着する骨のほうが弱いために、度重なる投球ストレスなどにより内側上顆靭帯付着部の剥離骨折を生じ、リトルリーガーズニーと呼ばれます。小児期には剥離骨折が治癒せず、偽関節(折れた骨がくっつかず、グラグラ動いている状態)になっても、パフォーマンスが低いので数週間で痛みがなくなる場合が少なくありません。
MCL損傷の主訴は、肘関節内側の痛み、全力投球できない、球速の低下、遠投距離の低下など、痛みによるものや、損傷に伴なう力の伝達不足によって、その運動パフォーマンスが低下します。
合併障害として、変形性肘関節症や、尺骨神経障害などがみられ、肘頭疲労骨折や肘頭骨端線離解、離断性骨軟骨炎などの合併もあり、十分な注意が必要になります。
MCL損傷部では、圧痛が存在し、軽く肘を曲げたところで上腕骨と前腕骨を把持して外反ストレスをかけると、肘関節の内側が開いて痛みが出ます。画像診断ではエコーやMRIが有用で、X線検査の場合では健側と患側で外反ストレスをかけた状態で撮影し、肘の外反角度とその他の症状により評価が可能です。
強い炎症が生じている場合は、まず局所の炎症を抑える治療が必要です。1~3カ月の投球などの痛みや組織の損傷の原因となる動作を中止します。機能障害が改善していない状態で投球を継続すると炎症が落ち着きません。組織の回復を図るため、マッサージやストレッチなどで筋タイトネスを取り除き、筋肉などの軟部組織の状態をよくする必要があります。
その後、投球フォームや体の機能向上のためのリハビリテーションを行ない、少しずつ投球の開始に移行します。靭帯の損傷は回復が乏しいですが、MCLの微細損傷や部分断裂では、尺骨動脈が通っており治癒しやすく保存療法が行ないやすいです。
しかし、靭帯断裂の場合は自然治癒は望まれないため、痛みはもちろん、顕著なパフォーマンスの低下、場合によっては日常生活に支障をきたすこともあるため、靭帯の再建術を行なう必要があります。
北浦和のスポーツ整体では、根本的な原因を探り機能分解することによって筋肉や骨格の動き方の調整を行ないます。
北浦和のスポーツ整体、カイロのボディブラでは、いつでもクライアントの健康な生活を第一に考え、気になる症状への対処や根本的改善を目指し、効果的な施術を行なっていきます。
コメント