症例の少ないケガとして、アキレス腱の部分断裂があります。腓腹筋とヒラメ筋間の筋腱移行部の肉離れを起こし、アキレス腱の痛みがその後長期化するケース。MRIでも見つけにくい場所だったりするので、アキレス腱痛という診断を受けることが多いのです。
断裂しているところが見つけにくい場合、それまで慢性的な痛みを我慢してプレーしていたことでさらに太くなっていたために余計に見つけるのが難しくなります。
部分断裂の状態としては、踵骨の後方にアキレス腱が付着していますが、その付着部の深層部の一部が踵骨から剥がれて部分的に縮まっていることがあります。断裂している部分が表面ではないので見つかりにくいのと、複雑な場所だったりするので手術は難しく、保存療法を選択する場合が多いと言われています。
手術を選択する場合、切れて縮まった腱を引っ張って踵骨に縫い付けるという方法になります。踵骨の腱を縫い付ける部分は削って平らにして、特殊なワイヤーを使って腱を引っ張って平らにした部分に打ち込んで固定しておくと、その部分が自然と着いてくるというものです。
アキレス腱と言えば、スポーツをしているときに起きやすい ”アキレス腱断裂” を思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし、元々アキレス腱を酷使している場合、通常よりも太くなっているためにブチっと全断裂しない場合もあるということです。
実はこのアキレス腱、紐がねじれるような感じでねじれがあります。
アキレス腱は下腿三頭筋の停止腱です。腓腹筋の内側頭と外側頭、ヒラメ筋が踵骨(かかと)に停止します。腓腹筋の内側頭は、踵骨の表層外側に停止することになるので、ねじれが生じてきます。外側頭は深層に、ヒラメ筋は表層内側に位置しないといけなくなります。
ヒラメ筋は、直立二足歩行するヒトで発達した筋で、そこにバリエーションがあるというのは共通しています。おそらく進化の過程でどのような形態になるかが固まっていないのかもしれません。アキレス腱はヒトを含めた哺乳類一般でほぼ同形式のねじれがみられるようです。
下腿三頭筋は張力を発揮しなくてはいけないので、ねじれは、おそらく力学的に強い構造になっているのではないかと考えられています。
ストレッチングについても、まっすぐに行なうだけでなく、ねじれを考慮することで、いろいろな角度へ意識したストレッチングを行なうことができるのではないでしょうか。
北浦和のスポーツ整体、カイロのボディブラでは、アキレス腱のストレッチなど、効果的なメンテナンス・施術を行なっていきます。
コメント